
皆さんこんにちは!
株式会社hanocare、更新担当の中西です。
さて今回は
~変遷~
目次
戦後長く、日本の高齢者ケアは家族内介護が中心でした。やがて高齢化と核家族化が進み、特別養護老人ホーム(特養)や老人福祉施設の公的インフラ整備が段階的に進行。
役割:生活の場を提供しつつ、基本的な介助・見守り
課題:量の不足、画一的な集団ケア、医療との連携の弱さ
高齢化のスピードに合わせ、国の整備計画(例:いわゆる「ゴールドプラン」など)が推進力に。特養・老健・ケアハウスなど施設類型が増え、入所待機の解消に向けた量的拡大が進みます。
特徴:ベッド数拡大、リハ・在宅復帰支援の芽生え
課題:生活の質(QOL)と自立支援の視点はまだ弱い
**介護保険制度(2000年)**で利用者本位の選択制が本格化。施設は“入所の場”から、在宅を支える拠点にも役割が広がります。
変化:施設系(特養・老健・介護医療院)+在宅系(訪問・通所)との面での連携
サービス:認知症ケアの専門化、ユニット型の導入で“暮らしに近い環境”へ
マネジメント:アセスメント・ケアマネジメントが標準プロセスに
「地域包括ケア」の理念の下、小規模多機能型・グループホーム・サ高住など“住まいとケアの一体化”が進展。
施設の再定義:看取り・医療連携・在宅復帰の三本柱
ケアの質:パーソン・センタード・ケア(本人らしさの尊重)、口腔・栄養・排泄・活動の多職種連携が定着
働き方:介護職の専門性とキャリアパス整備、外国人材の受入れが始動
見守りセンサー、インカム、記録アプリ、移乗支援デバイスなどICT・介護ロボが現場に浸透。記録はエビデンスと可視化へ。
施設運営:転倒・離床・夜間巡視のリスク低減×負担軽減
ケア手法:ユニットケアの深化、認知症BPSDへの非薬物的アプローチ(環境・関わり)
評価:ADL/QOLのアウトカム指標で改善を回す文化が育つ
感染症流行で、ゾーニング・面会制限・オンライン面会など運営オペレーションが一変。**BCP(事業継続計画)**や職員のメンタルケアが重要テーマに。
教訓:衛生・換気・動線設計の再設計、家族・地域との断絶を作らない工夫
定着:リモート診療連携、非接触の受付・決済、来訪者管理
暮らしの連続性:施設=“その人の家”。個室化・小規模ユニット・生活リハの徹底
医療と介護の統合:在宅医・薬局・リハ職と24時間の面連携、看取りの標準化
科学的介護×DX:センサー・記録・アウトカムを一元管理し、ケアを“仮説→検証”で磨く
人材の再設計:タスクシフト、介護助手の活用、外国人材とチームで育つ教育設計
地域共生:保育・障害・高齢が交わる複合拠点化、公開食堂やサロンで“孤立を作らない”
〜1980s:家族介護→公的施設の基盤整備
1990s:量の拡大・標準化(整備計画)
2000s前半:介護保険で選択の時代へ、施設と在宅の面連携
2000s後半〜2010s:地域包括ケア、小規模・在宅復帰・看取り
2010s後半〜:ICT・ロボ、アウトカム重視、ユニットケアの深化
2020s:感染対策とBCP、面会・つながりの再設計
ユニット運営:1日3回の**個別ケア小会議(各5分)**で今日の本人目標を合わせる
食×口腔×活動:食形態・口腔ケア・日中活動を三位一体で日次モニタ
見守り設計:夜間はセンサー+定時巡視のハイブリッド、記録はアラート前後5分を必ず残す
家族連携:月1オンライン面会を標準、写真・動画で“暮らしの手触り”を共有
職員育成:新人の3・7・21日レビュー、多職種シャドーイングで“視点の翻訳”を促す
介護施設は、
量の確保 → 利用者本位の選択 → 地域包括ケア → 科学的介護とDX
という階段を上がり、「その人らしい暮らし」を施設の中で実現する段階に入っています。
これからの競争力は、個別ケアの設計力×データで回す改善力×地域とつながる開放性。
“施設”を越えて、暮らしのまんなかで支える存在へ——進化はまだ続きます。🧓🏽🌿